高齢の親の面倒をみるための在留資格は、定められたものはないのですが、これまで人道上、認められる場合がありました。
昔は「定住者」でしたが、その後「特定活動」がいろいろ出回るようになり、
・70代、配偶者がいない
・本国にほかに面倒を見てくれる親族がいない
・日本にいる扶養者の生計がしっかりしている
これらの場合に、人道上、日本での在留を認める特定活動が付与されていました。中長期の在留資格になるので、住民票も作成され、住民サービスが受けられ、日本の保険制度が使えるメリットがあったと思います。(すでに許可を受けている高齢者は多いと思います。)
2年前に短期滞在で来日後、体調を悪くしてしまい、短期滞在の更新をお願いしながら、日本で日本に住む家族と一緒にくらしたいと「特定活動(いわゆる老親扶養)」への変更申請をしていましたが、過去4回認められませんでした。
(私の事務所では2回申請に関わり、電話帳くらいの書類を出しましたが、いずれも不許可。)
不許可理由を聞くときに、審査官にコメントをもらうのですが、
「たとえ95才になっても、末期の癌であっても、あてはまる在留資格はない」
というお言葉をいただき、愕然としました。でも、私も老親扶養を認めたら日本の財政は大変になることは分かります。
ただ、すぐに飛行機にのって帰るほどの健康状態でもないので、それを伝えると、
「短期の更新を申請して、都度判断してもらってください」とのことだったので、ただ一緒に暮らしたいとの思いで短期更新をしていましたが・・・
最近になって、もはや短期を繰り返すのさえも認めないと判断がでてしまい、健康上、認知機能の不安があるものの、帰国することになってしまいました。
長距離のフライトが引き起こすリスクの診断書を書いてもらうことができません。
とりあえず、永住者を持つ息子さんが帰国し、本国での生活をスタートさせることになりました。日本に30年以上住み、責任ある仕事につき、日本で一生懸命子育てもしてきた息子さんが日本でのキャリアが切れてしまうのは残念なことですが、今は、無事に帰国する方法を見出して、お父様とともに気を付けて帰国してほしいと思います。本国にお父様を受け入れてくれる施設が見つかるのか、帰ってからとのことですが、30年以上離れていた本国では、行政サービス?の状況がどうなっているのか。
息子さんには、「再入国許可」を取って出国し、いつか戻ってきてほしいです。
そして、もう「老親扶養」は少なくとも関東では下りないと思います。
相談も時々あり、「ダメもとで挑戦したい」といわれることもありますが、入管は国から言われているそうです。
こんな悲しいことが続くのはお互いよくありませんので、弊所では、もうお受けすることができません。永住者をとって、再入国許可で本国での介護をするのが選択肢の一つだと思います。
無事に本国に帰国でき、穏やかに暮らせることを願っています。
