無国籍の赤ちゃん救える

 

朝日新聞に掲載された特別養子縁組・無国籍解消の事例

2016年1月9日付の朝日新聞夕刊一面に、特別養子縁組に関する事例が掲載されました。この記事では、弁護士・支援団体・行政書士が連携し、外国籍の母から生まれ無国籍となってしまった赤ちゃんについて、特別養子縁組を成立させ、その後、日本国籍取得への道が開かれたケースが紹介されました。

私は在留資格・国籍関係の手続きの面で、この案件に協力させていただきました。
(残念ながら記事中に名前は掲載されていませんが、在留資格・国籍(帰化)の手続きに関与しています。)

 


無国籍となってしまった赤ちゃん

この赤ちゃんは、アジアのある国出身のお母さんから日本で生まれました。

しかし当時、その国の法律では

  • 子どもは父の国籍を継ぐ
  • 母だけでは国籍を与えることができない

という制度であったため、父の国籍も取得できず、母の国籍も取得できず、結果として無国籍の状態となっていました。

無国籍のままでは、

  • パスポートを持つことができない
  • 在留資格の取得・更新に影響することがある
  • 将来の生活に制限が生じる

といった問題があります。

なお、「無国籍だから在留資格が取れない」というわけではありません。
事情をきちんと説明し、日本で在留する必要性が認められれば、該当する在留資格が付与されることもあります。

ただし、無国籍となるケースは背景事情が複雑であることが多く、在留資格の判断にも影響するため、専門的な対応が必要になることがあります。

 


特別養子縁組の成立

この赤ちゃんを迎えたいと希望されたのが、日本人を含むご夫婦でした。

相談機関を通じてご縁がつながり、

  • 妊娠相談機関
  • 弁護士
  • 行政書士
  • 養親となるご夫妻

が連携して、

  • 特別養子縁組の手続き
  • 赤ちゃんの在留資格の手続き

を進めることになりました。

家庭裁判所での審査を経て、特別養子縁組が成立し、法律上も親子として認められました。
また、在留資格についても「日本人の配偶者等」へ変更することができ、日本で安定して生活できる状態となりました。

ただし、養子縁組が成立しただけでは、日本国籍が自動的に取得できるわけではありません。この時点では、赤ちゃんは依然として無国籍のままでした。

 


帰化申請により日本国籍を取得

特別養子縁組成立後、帰化申請を行い、最終的に日本国籍の取得が認められました。現在はご両親とともに生活し、すくすく大きくなっています。

実母の方も、当時は在留資格や生活上の事情があり、自分で育てることが難しい状況でしたが、相談機関につながったことで、子どもにとって最善の選択をすることができました。

養子縁組・国籍・在留資格など複数の問題が重なったケースでしたが、関係者が連携することで、子どもにとって安定した生活環境を整えることができました。

 


渉外養子縁組では専門的な対応が必要になります

外国籍の方が関係する特別養子縁組では、

  • 本国法の確認
  • 国籍の問題
  • 在留資格の問題
  • 帰化申請
  • 家庭裁判所・入国管理局での手続き

などが同時に関係することがあります。

当事務所では、弁護士・支援団体と連携しながら、

  • 渉外養子縁組
  • 無国籍の解消
  • 在留資格の手続き
  • 帰化申請

などを含めたサポートを行っています。

事情により表に出せないケースも多い分野ですが、外国籍の方が関係する養子縁組の相談は年々増えています。
同じような事情でお悩みの方は、早めにご相談ください。