日本国籍喪失後の在留特別許可

日本国籍の方が外国籍を取得すると(自分の希望で)日本の国籍を失うという条文が国籍法にあります。

日本は重国籍を認めないので、自らが外国籍を希望し、取得するとその瞬間に日本国籍が失われてしまいます。

 

とはいえ、外国から通報されて、日本の戸籍が消えるわけはなく、自分で国籍を喪失したことを届け出る必要があります。外国にある日本大使館・領事館または、日本の本籍地に届出をします。もちろん、日本のパスポートも使用できませんし、更新もしてはいけません。旅券法違反になってしまいます。

(パスポートを更新するときに、外国籍の有無についての質問があると思います。それに違う回答をしてしまうことになります。)

 

ただ、このことを正確にしらず、たとえば外国籍の配偶者との間にお子様がいらっしゃる方などに見られますが、子どもは生まれながらの重国籍(日本は子どものうちだけですが)なので、自分もそうだと思った、ということをおっしゃいます。

こんな複雑なことを、誰かが教えてくれることもないですし、お相手の国籍法も関係することがありますので、自分の場合がどうなのかを明確に理解することは難しいと思います。

 

ただ、それらを知らずに、外国を出るときは外国の旅券で出て、日本のパスポートで帰国されている方もいるかと思います。

そして、日本で日本人としての暮らしを再開していらっしゃる方からの相談を受けるのですが、

 

・外国籍を自ら取得した場合は、日本国籍は失うルール

・日本に滞在する場合は、外国籍として在留資格を得なければならない

・今既に日本にいるのであれば、不法入国になってしまうため、

状況を整理して、入管に行く(出頭といいますが)ことが必要です。

退去強制手続きの中で、引き続き日本にいたい、という理由を説明し、求められる資料を提出していきます。

 

今回、監理措置制度ができて、はじめて監理人になりました。

監理人が手続きが終わるまでを支援する、という感じです。

監理人の義務は多岐にわたり、離れて暮らすのに、その義務は重い気がしますが、今回の方は、逃亡の恐れも勿論ありませんし、数か月いろいろな手続きを共にしているので、お互い安心で、元日本人の方なので、入管の口頭審理なども早かったと思います。

 

行政書士や弁護士がなると、審査がスムーズかな、とは思います。

申請者の方と2人セットで動くので、入管とのスケジュールも決められますし、

親族が監理人だったとしたら、スケジュール調整も大変でしたし、監理人に求められる書類も集めるのに時間がかかったと思います。

 

そして、手続きが進み、在留特別許可をいただき、引き続き滞在ができることになりました。外国籍を取得したときは、必要に迫られたこともあったと思います。

仕事のため、家族のため、留学のため、など。

その国とのつながりも大事にしつつ、日本で暮らす際には、「外国籍」としてになりますが、在留管理制度を守りながら安心して暮らしてほしいと思います。